大分県では、「地域の担い手は地域自ら育成する」という視点に立ち、就農に不可欠な技術習得の場である研修機関(就農学校・ファーマーズスクール*)の設置など、円滑な就農を実現するための環境づくりに取り組んでおり、大分県西部地域(日田市・玖珠町・九重町)でも各市町にファーマーズスクールを設置し、トマトやピーマン、白ねぎ、梨等の担い手育成を進めています。
※就農学校・ファーマーズスクール:農業経験がない人でも就農するために必要な技術や知識を身につけてもらうことを目的に、県内各地に設けられた県認定の研修制度です。就農学校は専用の施設を有し、ファーマーズスクールは地域の農家の農園で、技術実習等を行います。詳細はこちら
その一方、研修中の就農予定者や就農直後の新規就農者は、営農開始前後の人間関係づくりや、経営確立への不安を抱えていることから、各自が抱えている課題の共有や解決、将来に向けた人間関係の構築に資するため、令和元年12月3日(火)に本研修会を開催しました。
研修会には新規就農者(ファーマーズスクール卒業生)8名、ファーマーズスクール研修生9名、関係者9名の計26名が参加しました。
研修では、課題解決に向けた講演(融資制度、経営改善資金計画、農業共済、収入保険制度について)並びに研修や就農に関して良かった点や、不安なこと、悩み等についてグループトークを行いました。
グループトークでは、研修生より、栽培の流れを理解して農家になれたこと、コーチが親身になってくれた等の意見が出された一方、休みが取りづらい、指導方法がコーチによって異なる等の意見も出されました。一方で、卒業生からは、一度休めない繁忙期を経験したことで卒業後に役立った、教わる立場なのでそもそも農家である就農コーチのスケジュールに合わせなければ十分に学べないのでは、といった意見や就農コーチごとに作り方が異なるので違いが生じるのは仕方が無い部分もある、農地を確保するには自分で動いて横の繋がりを広げることも大切であり、地域の評判や信頼を得られなければ、貸してもらえなくなるといった意見も出され、人によって捉え方に違いがあることが分かりました。
今後もこのような会を設けて、皆さんの意見を聞き、よりよい研修になるよう検討していきたいと考えています。
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